「人は誰でも完璧ではない」
「完璧な人なんていない」
こういう言い方を良くすると思います。
そのことの意味としては、「人は誰でも不完全だからできないことや至らないことがあっても構わない。」ということかと思います。
しかし、個人的には最近、このような「完璧な人なんていない」という考え方自体に違和感を覚えています。
どういうことかというと、そもそもこの「完璧な人なんていない」という発想自体が、自分と他人を比較した場合の結果を意味しているところ、そのような発想自体が間違っているのではないかということです。
すなわち、他人と自分の能力などを比較するがために、自分より秀でた人がいればその意味では自分は完璧でなくなるので冒頭のような結論になるのです。
他方で、他人との比較を止めてみたらどうでしょうか?
自分は自分という存在で完結する以上、もはや他人との比較を前提として「完璧か否か」を考える必要などなくなります。
よく、日本は成績主義とか言われ、幼少期から他者との比較の中で生活をし、成長します。
しかし、諸外国には他人との比較を前提とした通知表の作成を廃止、禁止している国があると言います。
そうです。このような発想でいれば個人は個人として完全に保障され、他者との比較を前提として「完璧ではない」などと評されることはなくなるはずなのです。
さらに言うと、そもそも人が人として生まれた以上、その人には誰にもかけがえのない個性や能力があるはずです。その個性や能力をただ純粋に見つめ直し、その素晴らしさを認めさえすればどんな人でも「完璧な人」でいられるはずです。
こういう発想の方が前向きだし、一人一人がもっともっと輝けると考えます。