世界を旅するのが大好きです。地球のすばらしさ、人間のすばらしさを強く感じることができるからです。
世界はこれだけ広くても、どこにでも人はいるし、どこにでも文化や歴史があるし、どこにでもその土地の良さがあります。
なので、今までの旅行先で、「行ったことを後悔した国」や「もう二度と行きたい国」はありません。
他方で、旅の話をすると、ほぼ必ず「どの国が一番良かったですか?」と聞かれます。
この質問は実はとても難しく、簡単に答えることができません。
というのも、海外に旅行をするのが好きな人は良くわかると思いますが、「何をもって一番」と決めるのか基準によって全然違う答えになるからです。
そして、旅先の国の「良さ」を選ぶ指標、基準としては私は概ね以下の要素に分かれるのではないかと思っています。
①食事
②買い物
③経験
①は当然、現地での食事がどれくらい美味しいか、自分の口にあうか、という問題です。
世界は広く、料理も多様です。
しかし、日本で生活をしていると、如何に食文化が多様で、日本食含めて多くの料理を食べる機会があるかがわかります。
海外に行くと日本食とは当然異なる食文化であり、食材も異なることがあります。調理法も当然、異なります。
そうすると、海外に旅に出ると食事が合うかどうかはとても大きな問題です。
なので食事が合うかどうかはその国での滞在が良かったかどうかの一つの指標となります。
次に買い物です。
旅に出る楽しみの一つに買い物を挙げる人は少なくないと思います。その国でしか買えないものは最高のお土産になります。
ですが、お土産を含めて買い物が楽しい国とそうでもない国があります。
それは歴史的にも雑貨などを含めて多様な商品をその国が作ってきたかどうかによるのかと思います。
安っぽいお土産ばかりが並んでいるばかりだと買い物もすぐに飽きてしまいます。
なので買い物はやはり旅の楽しみを決める一つの指標となります。
最後に経験です。
日本にいると海外の料理もたくさん食べることができます。
ネット通販で海外の品物をある程度、購入することもできます。
さらにはネットで海外の景色などを楽しむことも可能です。
しかし、その現地での生の経験はやはり何事にも代えることができません。
そうするとやはり旅の一番の醍醐味はこの「経験」にあるように思います。
私も現地でしか味わえない経験、それはその土地の空気、におい、音、熱気、人々との交流、生の自然などこそが旅の一番の価値であり、一生の財産かと思っています。
これまで旅先で経験した多くのことは今でも鮮明に思い出すことができますし、リアルに人に伝えることができます。
・タイからラオスに向かう夜行列車で向かいに座った双子の姉妹が体を折りたたむようにして眠っていた様子。私がパーカーを頭から被っていたら面白そうに笑ってくれたこと。
・ラオスでイスラエル人と入ったサウナでの雑談のこと。
・エジプトで親しげに肩を組んできた現地人のこと。
・モロッコのストリートチルドレンと明かした寒い寒い明け方のこと。
・ロシアの空港でトランジットのために共に8時間をゲームをしながら過ごした若者たちとのこと。
・インドのホテルのプールで雑談をしたインド人とのこと。
そのほかにもたくさんの経験が頭をよぎります。
やはりこの「経験」こそが一番の旅の財産のように思います。しかも、何だかんだと思い返して書いてみた「経験」はいずれも「人」との交流にありました。結局、人は人である以上、海外に出かけ「自分と違う誰か」と交流することを楽しみに旅に出るのかもしれません。
そう考えると、どの国でのどの人々との経験も私にとっては最高の思い出、経験です。これからもこの経験を求めて旅に出たいと思いました。