6月17日に三菱自動車は、今回不正の発覚した軽自動車4車種につき、一台10万円の補償を発表しました。
その内訳は以下のとおりとのことです。
1 燃料代の差額
2 今後の車検時等に想定される税差額
3 ご迷惑をおかけしたお詫び
この報道を受けて、先の見通しが立ったとして前向きに評価する方も多いようです。
しかし私はむしろ「???」な気持ちです。
というのも、まずそもそも国交省による燃費再測定の結果がまだ公表されていないからです。
次に、上記補償の内訳に、車両時価額が減少した点について何ら含まれていない点も疑問です。
さらに、一律10万円とし、一応の誠意を見せているかのごとくですが、燃料代の差額だけで通常3万円程度の差は出そうとの見通しですから、お詫び代として本当に充分なのかも疑問です。
むしろ今回の報道は、三菱自動車側が、早期の事態収束のために急いで結論を出したものと思います。ちょうど今月24日には株主総会もありますので、どうしてもそれまでに補償の見通しを公表する必要があったのでしょう。
そして、車両代金の差額については、上記補償と引き換えに放棄することとなるでしょうから、消費者に対しても二者択一を迫るもので、本当に今回のような不祥事を起こした企業の責任の取り方として正しいのか、慎重に判断すべきと思います。