示談交渉による解決のメリットとデメリット

弁護士として事件の依頼を受ける際、訴訟や調停などといったいわゆる「法的手続き」ではない「示談交渉」による受任形態があります。

示談交渉という言葉自体は、今や多くの人が知っている言葉でもあり、相談者の方も「示談でお願いします」と、受任形態を希望されることがあります。

 

示談交渉は訴訟と異なり、穏便に解決する、スピーディーに解決するといったイメージがあるようです。他方で訴訟については、大事、大変、長くかかるといったイメージが強いようです。

このようなイメージの違いもあり、示談での解決を希望する方が多いのだと思います。

 

たしかに示談交渉についての上記イメージはいくらかはその通りですが、他方で示談交渉においては訴訟の場合と異なる大きなデメリットがあります。

それは、示談交渉は当事者間でのやりとりないし交渉の結果、条件がまとまれば交渉が成立するが、まとまらなければ何らの結論も得られないという点です。そのため、示談交渉の場合、たとえいくら相手方の言い分や条件が不当であり、そのことを一生懸命こちらが指摘しても、相手方が折れてこない限りはまとまらないのです。

 

他方で訴訟の場合には間に裁判所が入ることから、当事者間の主張立証を踏まえ、最終的には裁判所が言い分に対する結論を出してくれます。相手方による主張が不当なものであればハッキリとこれを判断してくれます。

 

そのため、示談交渉での解決を念頭に置く場合、相手方がこちらの要求をあれこれ飲んでくれればラッキーですが、そうでない場合にはこちらもそれなりの譲歩もしくは相当の妥協をしない限りまとまりません。

なので、弁護士としてはいくら示談交渉が穏便でスピーディーだとしても、相手方との折り合いがつきそうにないケースでは示談交渉での解決をお勧めしません。

それでも示談交渉をお受けすると、あれこれ交渉を試みたものの結局は折り合いがつかず、やむなく訴訟に移行することとなります。これでは結果的に時間も費用も余計にかかるばかりです。

 

なので、示談交渉にはメリットもありますが、そのデメリットも小さくないことをしっかりと認識した上で解決のための方法選択をして欲しいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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