弁護士の「弁」と「護」

弁護士の「弁」は弁舌の弁、雄弁の弁です。言わずもがな、「言葉」で話すこと、語ること、説明することなどを内容とします。

そして、弁護士の「護」は護る(守る)ことを意味します。

 

要するに弁護士は「言葉で何かを守る」ことが仕事です。

そこでの言葉は書き言葉(訴状や準備書面、契約書などの書面)であることもあれば、話し言葉(裁判での弁論や交渉の場での会話など)であることもあります。

いずれにしても、言葉巧に自分の依頼者の権利・利益を守ることが役割かつ使命です。

 

そう考えると、弁護士というのはあたかも依頼者の代わりに弁護士ばかりが前に出て言葉で闘っているように思われるかもしれません。

 

しかし、案外大切なことは、弁護士ではなく依頼者に生の事実をいかに語らせるか、です。すなわち、弁護士が依頼者から聞いた内容などを法律論を展開して説得的に弁論したとしても、また書面に書いたとしても、最後の最後、依頼者の生の声に勝る説得的な「言葉」はないのです。

 

なので、本当に「言葉で何かを守る」ことに長けている弁護士は、実は「依頼者にその経験した事実や感じた気持ちを上手に語らせることのできる弁護士」だと思います。

 

そして、そのためには依頼者の性格や考え方、日ごろの言葉遣いやクセなどを十分に見極め、「ここぞ」という場面で自分はスッと後ろに下がり、依頼者に上手に語らせる場面を作り、なおかつ相手方や裁判官にそれをじっくり聞かせる技術が必要です。

 

ここまで上手にできれば、その依頼者の勝利は間違いありません。言葉の力を使いこなせる弁護士は、本当に強いです。

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