本人尋問、証人尋問について

民事、家事の裁判でお互いの主張と立証を書面で一通り提出し終わると、その後の裁判手続きの進行として「尋問」手続に移行することがあります。

いわゆるテレビドラマや映画でよく見る「あのシーン」です。

この尋問手続きは、当該裁判の中で原告と被告の間で相違する事実関係について、訴訟当事者である原告本人や被告本人、もしくは当該事実関係について知っている第三者に法廷の場で直接、その認識を問うための手続きです。

 

尋問手続きは何度も繰り返すことはないし、やり直すこともできない言わば「一発勝負」のため、事前の準備と当日の集中力、それから瞬発力が非常に大切になります。

 

まず、事前の準備としては、それまで出された双方の書面(訴状、答弁書、準備書面、書証)をきちんと精査し、内容を改めて把握しておくことが大切です。

事件によっては数百ページに渡ることも、さらにはそれを超えることもあるのでこの事前準備はとても大切です。

 

次に、記録を精査した上で、当日に向けて誰に何をどの順番で聞くのかを検討し、しっかりと整理しておくことが大切です。これがないと、いざ当日、何か聞こうと思っても当然うまく行きません。

 

そして当日はやり直しの聞かない一発勝負なので一瞬たりとも集中力を切らすことはできません。体調管理もまた大切になります。

 

 

その上で尋問の最中にこちらに有利な証言や、不利な証言が出ようものなら間髪入れずにそこを追及したり、フォローしたりする必要があります。

 

こうした事前の準備や当日の対応の結果、当該訴訟の勝敗や結論の行方が決まってくるのです。

 

 

当然、とても労力のいる作業ですが、そんな尋問手続きが今年は2月までに5件あり、年明け以降、準備や対応に忙しくしております。

 

 

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