【インターネット名誉棄損等(書き込みされた側)事例】

「チョン」「チョンコウ」との投稿が発信者情報開示の対象となるかが問題となった事例

相談者:50代  男性
爆サイ.com宛てに投稿された「チョン」「チョンコウ」との投稿について侮辱行為としての違法性が強度であるとして発信者情報開示が認められた事案です。

爆サイに、「チョン」「チョンコウ」との投稿をされ、侮辱を受けた依頼者が、経由プロバイダーに対して発信者情報開示請求を求めた事案です。

裁判所は、「チョン」「チョンコウ」という表現について、単に北朝鮮又は韓半島出身者であるという意味にとどまらず、投稿の対象となった者を蔑んだものであり、悪辣な表現としました。

そして、このような投稿は侮辱行為としての違法性が強度であるものとし、社会通念上許容される限度を超えるものとし、プロバイダー責任制限法に基づき、発信者情報開示を認めました。

投稿先掲示板 爆サイ.com
プロバイダー ソフトバンク
投稿内容 チョン、チョンコウ
侵害された権利 名誉感情(侮辱)
結果 開示
本件は、投稿内容が、名誉棄損に該当しない場合であっても、侮辱行為として認定した上でその投稿者の開示を認めた事案です。

ネット上での書き込みは多くは、具体的な事実の摘示を伴う名誉棄損を対象としてその開示を求めることとなります。

ただ、常に具体的な事実の摘示を伴わなくとも、投稿内容が悪質で侮辱としての程度が強度の場合には、本件のように開示が認められることがあります。
弁護士法人 岡山香川架け橋法律事務所