弁護士になるためには六法を覚えるのか?

弁護士になるためには六法全書を全部覚えるのですか?

と聞かれることがあります。弁護士を志望している学生さんに限らず、相談者の方、依頼者の方などから聞かれることもあります。

が、

「覚えません」

と答えます。

六法全書って、日本にある非常にたくさんの法律が掲載されているので到底記憶できるような代物ではないですし、憲法、民法、刑法等の基本六法と呼ばれる法律ですら、記憶することなど到底できないくらいたくさんの条文があります。

かろうじて択一試験向けに憲法の重要な条文を記憶しようとしたことがあります。それでもかなり苦労しました。

ということなので、受験生のみなさんは六法を記憶すれば司法試験に受かる、弁護士になれる、などと思わないようご注意ください。

また、受験生以外の方も、弁護士は六法をすべて記憶しているなどということはありえないので勘違いされないようしてください。弁護士の「記憶力」は弁護士以外の方の記憶力とまったく遜色ない「ふつう」のものです。

弁護士になるに必要なのは、「六法全書のどのあたりにどんな法律、条文があったか」を記憶を辿って調べることができる能力、とでもいえると思います。その能力を前提に、法律や条文を「論理的に読み取り、事案にあてはめることができる能力」が必要なのだと思います。

たまにHPに「弁護士になるには六法を記憶するのか」などの検索キーワードで閲覧に来る方がいたのでこのブログを書いてみました。

 

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