引き続き、弁護士の選び方についてです。
当然のことながら、弁護士の能力や資質は人によって千差万別です。
なので、ご自身の相談案件について、「ベストな弁護士」を選ぶことはとても大切です。
ところが、とても大切なこの「弁護士の能力や資質など」について一言でまとめたものは世の中にあるようでありません。強いて言えば、当該弁護士のHPや広告、当該弁護士の過去の取扱い案件の報道記事などでしょうか。また、最近ではネットでの書き込みもあるので参考になるかもしれません。
いずれにしても、弁護士を選ぶ際には、その能力や資質について、次の点を留意されると良いと思います。
?当該案件についての「十分な」知識や経験の有無
この点は、離婚なら離婚で、年間どれくらいの件数の相談を受けているか、案件対応をしているかがひとつの目安といえます。
基本的に弁護士であれば、「まったく離婚の案件をしたことがない」という弁護士は、そう多くはありません。
ですが、離婚案件を年間に何十件も対応しているとか、その中で、画期的な解決を勝ち取ったとかいう経験がある弁護士もまたそう多くはないのです。
なので、ご相談案件については、当該弁護士の知識や経験の程度を参考にすると良いと思います。ネットだと十分な記載がない場合には、率直に弁護士や法律事務所に、当該案件の取扱い事例があるか、どの程度あるかなどをお尋ねしても構わないと思います(お尋ねしたことで不機嫌になる弁護士であればそもそも人柄に問題があるでしょうから避けた方がよいです)。
(2)案件対応のスピードやペース
これもまた千差万別です。
ひとつひとつ素早く進める弁護士もいれば、じっくり、ゆっくり進めるタイプもいますし、一番困るのは案件処理をどうするべきか悩み過ぎてしまって後回しにしてしまう弁護士もいます。
ちなみに私自身は、何事も即対応、即進めるタイプですので、そのような処理がお好みの方にはベストだと思います。依頼者の方とのご連絡はLINEやウェブサイトでの進捗状況確認システムを活用し、とにかくすぐに案件処理を進めるタイプです。
(3)やり方や性格
弁護士との依頼関係は、デリケートな問題について、それなりの期間に渡って続くことから、ちょっとした言葉の使い方や時間管理の在り方、物事の発想などについて、「合わない」と思ったら避けた方が無難です。
弁護士と依頼者様とは、依頼案件を通じて人間としての価値観などを摺り合わせながら決断を行う場面が多々あります。
なので、やり方や性格が自分に合わないと思ったら、その後もずっとそのことで悩み続けると思います。ご自身に合ったタイプの弁護士選びをお勧めします。
今どきであれば、弁護士さんのことについてもネットでいろいろ情報を入手できるでしょうし、写真の印象や、文章の体裁、HPの印象などからも人柄は伝わると思います。参考にして良いと思います。
以上を踏まえると、やはり案件についての経験の深さ、案件処理のスピード感、性格的な折り合いの良さという3点を重視して依頼を検討するのがお勧めです。