人はなぜ争うのか

人はなぜ争うのか。

その理由は大きく3つに分けられると思います。

 

1 自分の(侵害された)権利を守る(回復する)ため

2 自分の欲求や欲望を満たすため

3 相手を攻撃するため

 

1の理由の場合には、まさに権利実現のため全力を持って争うことが重要です。

ドイツの法学者イェーリングは自らの権利を侵害された場合には、何があろうと全力をかけ、全財産を持ってしてでも戦い、その権利を守らなければ人として生きるに値しないという趣旨を述べています。

他人から侵害された自己の権利は、何があっても、費用がかかろうとも、手間がかかろうともその回復に全力を尽くすべきなのです。

 

2は、過去の侵略戦争、植民地政策に顕著といえますが、自分の権利うんぬんと無関係に他者を支配し、自分の欲求を実現する場合です。

このような意味での争いごとはもはや許されるべきでないことは誰が見ても明らかなはずです。

しかし、世界では時に自己の理念や価値観から紛争が繰り広げられています。

 

3は、2とも少し異なり、相手に対する不満を「攻撃」することで相手を貶めようとする場合です。相手を貶めることである意味では自分の欲求を満たしているのかもしれず、その意味では2と少し共通します。

しかし、相手を攻撃するのみでは結局何も得られる訳ではなく、もはや攻撃すること自体が自己目的化している場合です。

 

現代社会においても、この2や3を理由とした争いごとが絶えず、このような意味での紛争のない、平和な世界が訪れる日が来るのかと思い悩む毎日です。

 

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