政府は、集団的自衛権と個別的自衛権の違いをあいまいにしたまま憲法解釈の変更の閣議決定を行っています。
なにをどうあいまいにしているか、ですが、
そもそも個別的自衛権とは自国が攻撃を受けた際に自国を防衛することを指し、集団的自衛権は他国が攻撃を受けた際に他国を防衛することを指すところ、これらは互いに重なり合わないまったく別個の概念なのです。
にもかかわらず、集団的自衛権と個別的自衛権とが一部重なり合うかのごとく説明し、この重なり合う部分に関しては自衛権の行使を認めようとしているのです。
しかし、これは恣意的に双方の概念を混同させるもので、その狙いは、集団的自衛権の行使と全面に押し出すと抵抗が強いので、個別的自衛権の一部かのように説明しているのです。
とはいっても政府が具体的事例として想定しているのは、攻撃を受けた米軍母艦の防御や機雷の除去などですからこれらは明らかに集団的自衛権そのものです。
そして、集団的自衛権を行使すると最終的にどうなるか、ですが、そのうち、日本も攻撃の対象となり、多数の死者が出るようになるでしょう。なぜなら、機雷の除去などした場合には、攻撃国からすれば日本は自分の邪魔をしたと判断し、邪魔者には制裁を、との発想に至るからです。
それでも本当にいいのかどうか、自分の家族、子どもが戦争によって死ぬかもしれない、と本気で考え、反対しなくてはいけないと思います。