最近やたら話題の仮想通貨ですが、どうして多くの人が手を出すのか、ずっと疑問です。
私自身、まったくやったこともないし、きっとこれからもやらないと思います。
ですが、非常に多くの人がこれをやり、時に億万長者が表れ、時に大損をした人が表れています。
このように仮想通貨に手を出す理由を私になりに分析すると、
(1)仮想通貨で大儲けしたい
(2)仮想通貨に興味がある
(3)仮想通貨取引に割く時間がある
という3つの要素のうち、少なくとも(1)もしくは(2)+(3)という条件を満たすと仮想通貨取引に取り掛かるのではないかと感じています。
いくら(1)大儲けしたくても、(3)仮想通貨取引の時間がなければ取り掛かれません。他方で、仮想通貨取引は非常に手軽らしいので、(2)興味と(3)時間があれば取り掛かるケースも多いようです。
その上で、非常に気になるのは、そもそも仮想通貨取引に対して「リスク」を意識して取り掛かっている人が非常に少ないように感じる点です。
仮想通貨はあくまでその裏付けとなる実態が存在しません。株であれば会社、金取引では金そのもの、外貨預金であれば当該外貨及びその外貨発行元、という裏付けがあります。
しかし、仮想通貨にはこれらの裏支えがないのです。
それにもかかわらず、多くの人が仮想通貨取引に夢中になっている。こんな状況は大いに問題があります。
結局、
(1)大儲けしたいという欲求があるものの、これを現実社会における収入(通常は給与でしょう。)で実現できない不満や鬱屈した気持ちを持つ人が非常に増え(経済的不満の増大)、
(2)分かりやすいキャッチコピーやコマーシャル、仮想通貨取引は儲かるとのイメージが蔓延し、なおかつネットやスマホの影響によりこのような実態のない取引への抵抗感が弱体化し、
(3)スマホという便利な道具により、誰でもが簡単に参加できる、
という状況から、この度のような事態に陥ったといえます。
そうした状況を見て、私は、世間の動きや流れが変わりつつあると感じ、またこれは大事な物を失いつつあるとも感じています。
仮想通貨とか、スマホとかよりも、一人一人がもっと現実や実態を良識に基づいて判断し、行動することが大切だと思います。