不倫によって婚姻生活が破綻させられた以上は、そのことの責任追及の一環として、せめて相手方による謝罪が欲しい、という声は少なくありません。
示談交渉の際にはこのようなご意向を踏まえて謝罪を求めることが多々あります。
そして、謝罪については法律上当然に実現するというものではありませんが、相手方との交渉の結果、任意で応じてくることがあれば示談の内容とすることが可能です。
その際、(1)謝罪文での謝罪、(2)面前での謝罪、(3)示談書の条項に「謝罪文言」を含めることでの謝罪の3パターンがあり得ます。
多くは(3)での謝罪であり、この場合、示談書に「甲は乙に本件不貞行為により乙を深く傷つけたことを謝罪する」という一文が入るだけで、実際に謝罪の言葉を伝えるものではありません。
次に多いのは(1)のパターンで、直筆等での謝罪文を書いて送ってもらう方法です。形に残りやすいというメリットがあります。
(3)の方法はあまり多くはありませんが、どうしても面前での直接の謝罪にこだわる場合には交渉し、求めることもあります。
執筆者:弁護士 呉裕麻(おー ゆうま)
1979年 東京都生まれ
2002年 早稲田大学法学部卒業
2006年 司法試験合格
2008年 岡山弁護士会に登録
2013年 岡山中庄架け橋法律事務所開所
2015年 弁護士法人に組織変更
2022年 弁護士法人岡山香川架け橋法律事務所に商号変更
2022年 香川県高松市に香川オフィスを開所