新年度に向けて
今日は3月30日です。例年通り、年度末には裁判所の期日がほぼありません。年度初めはより一層、ありません。
年度末の3月29日ころまでは若干、入るものの、30日、31日にはまずもって期日は入りません。そして、年度初めの4月1日からの1週間はほぼ期日は入りません。
そのため今日以降、4月8日までは裁判や調停など裁判所での期日のない日々を過ごします。
結果、事務所にいる時間が増え、かつ自由に使える時間が増えます。ある意味でゆったりしたペースで仕事をすることが多いのがこの年度末から年度初めにかけての期間です。
とはいえ、新年度に向けていろいろと進めていかないといけないこともあるため、あんまりボケッとしている訳にもいきません。
プライベートでも生活状況に変化があります。
新しい年度に向けて、いったんペースを落としつつも、また気を引き締めていかなくてはと思っています。
どんな探偵事務所に依頼すべきか?
セカンドオピニオンと受任~弁護士選びの難しさ~
最近はセカンドオピニオンが増えています。
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とある事務所に相談をしたけどこちらにも相談をし、、、とか、とある弁護士に依頼しているけど進め方が気になるので相談をしたい、、、とか。
場合によっては複数の事務所に相談をしている方も少なくありません。
そのような相談を経て、結果、当所を選んでくださるケースも少なくありません。
率直に嬉しく思います。
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弁護士や法律事務所を選ぶことは本当に難しいと思います。HPやポータルサイトも増えました。そもそも何を基準に選んでよいのかもわかりにくいです。費用設定も理解しがたく、かつA事務所とB事務所とで費用の項目や対象が違っていたりもします。
そうすると、結局のところ、相談に赴き、「助言の内容は自分の考えに沿うものがあるか」「費用の説明が明瞭か」「弁護士の知識経験はどうか」「見通しの説明はどうか」「人として信頼を置けそうか」などという観点から判断してもらうのが良いと思います。
何軒も周るのが難しいようでしたらぜひウェブサイトなどから判断してもらったらと思います。
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今日もまたセカンドオピニオンのご相談を踏まえ、ご依頼を受け、とても嬉しく思っています。
すべては積み重ね~「ささるアイディア。」を読んで~
「ささるアイディア。」という本を読んでいます。
様々な分野で第一人者として活躍するクリエイターの人たちに対するインタビューをまとめた本です。
世の中に溢れるメディア、公告、商品やサービスについて、どうやったら「ささる」ものを世に打ち出せるのかのヒントがいっぱいに詰まっています。
「弁護士の呉がどうしてそんな本を?」
と思うかもしれません。
しかし、弁護士の仕事もまた、人々に「ささる」ものを提供する仕事だと思っています。
すなわち、相談者であれば相談者の方にささる助言をする、裁判であれば裁判官にささる書面を作る、調停であれば調停委員にささる話の持っていき方をするというように、日々の弁護士業務は常に周囲の方への「ささる説得」で成り立っているのです。
なので、分野は違えど表記本を読んでとても感銘を覚えています。
具体的には、「すぐれたアイディアは一握りの天才だけが出せる訳ではなく、ごく一般の人でも可能であること」や「すぐれたアイディアは丹念な下調べの結果、生み出されるものであること」などを多くのクリエイターが共通して語っている点などがとても面白いと感じました。
弁護士もきっと同じです。一握りの天才でないと弁護士になれないということはありません。
たしかに天才のように頭のいい弁護士もいます。しかし、多くの弁護士は、コツコツと勉強を重ね、その結果、試験に受かっています。
これと同様のことを有名なクリエイターたちが述べてる様子を読んで、何だかとても親近感も持ちました。
とても面白い本でした。
どんな案件も必ず解決する
たまたまですが、今日は担当している各種案件が一日で5件、解決しました。
中には5年を超える期間を要したものもありました。非常に長い期間、とても大変な作業や交渉、調整を続け、やっとこの日に繋がりました。
他にも、多数の相手方がある案件が解決したり、シビアな条件闘争の結果、解決したりし、冒頭述べたとおり合計5件の解決になりました。
どんな案件も、引き受けた当初には「これから先、どのような展開になるのか?」との気持ちの中、取り掛かりますが、それでも必ず最後には解決を迎えます。
弁護士なので、これまでの経験に照らし、案件解決の道筋や見通しはある程度たちますが、反面、当事者の方にとってはなかなかそうは行きません。
人生で初とも言ってよいような重くのしかかる案件の心理的負担や不安があり、内心では「本当に解決するのだろうか?」とか「いつまでかかるのだろうか?」との気持ちでいっぱいだと思います。
それでも、弁護士が可能な限りの援助を尽くし、時間と労力は必要ですが、日々、コツコツと積み上げていけば必ず最後には解決につながるのです。
なので、すべての悩みは必ず解決する、そう信じて欲しいと思っています。
明日もまたひとつ、困難な件の解決を予定しています。
今日も明日も前進あるのみ。信じて前に進みましょう。
弁護士費用は高いのか?
「弁護士費用は高い。」 そうお感じの方が多いとのことです。
先日のとあるアンケートでもそのような傾向が表れていました。
具体的には、弁護士費用の相場として、「そもそも弁護士費用の検討すらつかない」との回答が最も多く、次いでいわゆる弁護士サイドで考えているよりも低い弁護士費用を想定する回答が多かったのです。
実際、弁護士費用は数万円~数十万円に及ぶことから、普段の生活で支出する各種支払いと比べると格段に高いことは事実だと思います。
ただ、弁護士としては、以下のような観点から「弁護士費用は本当に高いのか?(高すぎるのか?)」を考えて欲しいと常に感じています。
①そもそも弁護士に依頼する事柄は、多くの方にとって「一大事」なことが大半です。
離婚にしろ、交通事故にしろ、刑事事件にしろ、破産にしろ、解雇紛争やパワハラセクハラにしろ、いずれも人生の中でそうそう多くの方が経験するものではありません。
かつこのようなトラブルに見舞われた方は一度きりの大切な人生の中で大変な思いをし、また場合によっては以後の人生にも大きな影響を与える問題です。
②弁護士への依頼案件は、解決までに思ったよりも時間がかかります。また、自分の言い分を通すためには相応の法的知識や経験、工夫が必要です。
この点、たとえば離婚調停では解決までに早くて半年、長いと1年から2年かかることがざらです。離婚訴訟に至るともっと長期戦に及びます。交通事故の訴訟でも1年以上かかることも少なくありません。
その他の案件も概ね同様の期間が必要になってきます。
どうしてこれだけ時間がかかるかですが、それはいずれも「相手方」がいること、その「相手方」にとっても当該トラブルは人生の一大事のため、相手方にとっての言い分を必死で争ってくるからです。
それに対してこちらとしても食い下がる必要があるため、解決までには相当期間に渡り、双方の言い分を尽くし、結論に至るのです。
時に「早く解決したい」とおっしゃる方がいます。当然の心情だと思います。
しかし、これを実現するには、「妥協」もしくは「諦め」が必要になります。それでは十分にご自身の権利や将来は守れないと思いますので、弁護士が介入し、全力で戦うのです。
③弁護士への依頼案件はすべてが完全オーダーメイドです。
すなわち、同じ離婚、交通事故、解雇紛争と表現してみても、個別の中身は千差万別です。当事者も違いますし、紛争の中身もまったく異なります。主張の内容や証拠も然り。 そのため弁護士の依頼案件はすべてが完全オーダーメイドになります。
作業には膨大な時間と労力、経験やセンスが必要になるのです。
他にも理由はいくつかありますが、私が考える大きなポイントは上記のとおりです。
完全オーダーメイドで人生の一大事を長期間に渡り、法律の専門家に依頼するための費用として弁護士費用が構成されています。
それを高いと考えるか、そうでないと考えるかは依頼者の方次第です。
ですが、たとえば
・探偵の調査費用(1か月の調査で40、50万円から100万円以上のことも)、
・不動産の仲介業者の手数料(物件価格が400万円以上の場合にはその価格の3%+6万円であり、2,000万円の物件であれば66万円)、
・税理士費用(月間で3万円程度のことが多く決算の際には別途生じるため年間で40万円以上)
などと比較してみても決して弁護士だけが高額に過ぎるということはないと思います。
したがって、ご自身の抱えた一生に一度かもしれない一大トラブルを、より良く解決するために必要な費用として弁護士費用をお考え頂きたいと常に思っています。
他人に迷惑をかける人ほど人を助ける
日本の教育では、「他人に迷惑をかけるな」ということが言われがちです。
自分のことで他人を煩わせてはいけないということなのだと思います。
そのためか、公の場では大人が子どもに「おとなしくしなさい」「あっちいってはだめ」「それを触ってはだめ」と必死な様子を見かけることがままあります。
しかし、欧米では必ずしも「他人に迷惑をかけるな」という教育は行われていません。特に子どもは他人に迷惑をかけて当たり前であり、子どもが走り回ったりしても気にすることなどないことも多いです。
むしろ、叱られるとしたら、子どもが走り回ったりした際にこれを迷惑そうにしたり、危険を放置したりした大人の方です。
結局、人は他人に迷惑をかけることが当然であり、その際、何かできることがあれば周囲が助けるという仕組みで成り立っているのだと言えます。
また、他人に迷惑をかけたことがある人は、他人から助けられた経験が多く、その結果、今度は自分が他人を助ける側になろうとの動機付けにもなります。自分がしてもらったことを今度は人に返そう、ということです。
これは、他人に迷惑をかける人ほど他人を多く助けるとも言えます。逆に他人に迷惑をかけたことのない人は他人を助けることもないとも言えてしまいます。
大事なことは、他人に迷惑をかけないように生きることではなく、迷惑をかけた分、しっかりと人を助けるような生き方なんだと思います。
思えば自分もこれまで本当に多くの人に迷惑をかけてきました。だからこそ人に助けられることのありがたみを知っていますし、今となっては人を助けることそのものを仕事としています。
今、この仕事に就けているのは、ひょっとしたら若いころにたくさんたくさん、人に迷惑をかけ続けた結果なのかもしれません。
だから、多くの子どもたちには、それから新社会人や若い人には、「思いっきり他人に迷惑をかけなさい。しかし、その分、きちんと何倍にもして人や社会にお返しをしなさい。」と言ってあげたいです。