「仕事のやり方」(疑問)
ある人が
「仕事のやり方を教えてくれたら頑張って働き、うまく成果を挙げます。」
と言っていました。
これを聞いて私は疑問を覚えました。
なぜなら、「仕事のやり方」などどこにも無いし、あったとしても他人に簡単に教えられるものでないからです。
たしかに、仕事をする上で、書類や伝票を作る、経理をする、銀行に行く、料理を作る、工事をするなどといった作業のやり方を教えることは可能です。
しかし、それらは、とある職業の、とある作業の一部分でしかなく、仕事の全体像ではありません。ましてや、仕事の最終的な成果でもありません。
それぞれの仕事の最終目標、最終成果は、お客さんに満足してもらうこと、幸せになってもらうことだと思います。
しかし、どうしたら満足してもらえるか、どうしたら幸せになってもらえるかのノウハウなど無いと思うのです。
あらゆる職業において、それぞれの持てるノウハウや知識、経験を前提に、自分の価値観や人生観をお客さんにぶつけて提供し、それをお客さんのニーズに適切にマッチして満足してもらえた時、初めて本当の意味で仕事の成果があったと言えると思うのです。
なので、冒頭の問いを発した方は、仕事の持つ意味、価値観が私とは全く異なると感じました。単に、表面的な技術や知識を売りにするだけで本当の意味の仕事の成果は得られないと思います。
このことは人生に例えられるかもしれません。
人生には、「上手な生き方」などありません。誰もそんなことを知らず、日々生きています。それでも、一生懸命に生きた人はきっと幸せだと思います。同じく、一生懸命に仕事をした人もまたきっと幸せだと思います。
幸せな人生を送った人は、きっと周りも幸せにすると思います。幸せな仕事をした人もきっと、周りを幸せにすると思います。
仕事にも人生にもノウハウなどないけれど、一生懸命に取りくむことがよい結果につながると思います。