不倫をされた場合に弁護士に依頼すべき5つのメリット
このコラムでは、不倫の被害にあった際に、自分ではなく弁護士に依頼をして慰謝料請求をすることのメリットについて分かりやすく解説をします。不意な不倫被害というトラブルにより心身共に疲弊し切っている場合など、弁護士委任をお考えの方はぜひご一読ください。
【目次】
1 不倫をされた場合に弁護士に依頼すべき5つのメリットについて
⑴不倫の発覚と法律問題
⑵不倫の際の弁護士委任の5つのメリット
2 ①多々生じる法律問題についてひとつひとつアドバイスが可能
3 ②浮気をした夫や妻からの理不尽な要求(離婚の拒否や別居の拒否、婚姻費用の不払いや減額、その他離婚条件についての不合理な主張など)へのアドバイスや対応が可能
4 ③不倫相手の所在調査が可能
5 ④不誠実な不倫相手への謝罪などを含めた交渉が可能
6 ⑤仮に訴訟になっても手持ち証拠に照らした勝訴の見込みの説明と勝訴に向けた訴訟遂行が可能
7 まとめ
【本文】
1 不倫をされた場合に弁護士に依頼すべき5つのメリットについて
⑴不倫の発覚と法律問題
夫や妻、すなわち自分の配偶者による浮気、不倫が発覚し、それまでの生活が一変すると同時に不倫相手に連絡をし、また直接交渉をし、どのようにケジメをつけてもらうかを思い悩むケースが増えています。当然、自分の夫や妻との関係についても、これまでとまったく同じとはならず、離婚を考えることも多いことでしょう。
そのため、不倫の発覚をきっかけに突然の生活の変化の中、不安定な心情に追い込まれ、なおかつ解決しないといけない数々の法律問題に直面することとなるのです。
不倫をきっかけとして生じうる法律問題は少なくなく、ざっと指摘するだけでも次のようなものがあります。
①夫や妻との離婚をするかしないか
②離婚をするとした場合の手順や条件
(どのタイミングで離婚をすればよいのか、離婚の前に別居をするかどうか、生活費すなわち婚姻費用をどうするか、子どもの親権や面会をどうするか、離婚後の養育費や離婚に伴う財産分与をどうするか、不倫相手への慰謝料とは別に配偶者からも慰謝料をもらえるのかどうか、婚姻中に夫婦で買った住宅やそのローンはどうなるのか、離婚後の児童手当などの社会給付はどうなるのかなど)
③不倫相手には何をどの程度要求できるのか
(謝罪や慰謝料、接触禁止など)
④不倫相手との問題はどうやって解決すればよいのか
(示談か訴訟か、証拠は何が必要なのか)
⑵不倫の際の弁護士委任の5つのメリット
このように、突然の不倫の発覚により混乱の中で多々生じる法律問題に自らすべてを解決することは容易ではありません。そのため、法律の専門家である弁護士にしかも不倫問題に知識があり、解決実績のある弁護士に依頼をすることが非常に有益でありメリットが大きいといえます。
そこで、不倫問題の解決に際して弁護士に依頼すべき基本的な5つのメリットを挙げると以下のとおりです。次項以下でこれらを順次、ご説明いたします。
①多々生じる法律問題についてひとつひとつアドバイスが可能
②浮気をした夫や妻からの理不尽な要求
(離婚の拒否や別居の拒否、婚姻費用の不払いや減額、その他離婚条件についての不合理な主張など)へのアドバイスや対応が可能
③不倫相手の所在調査が可能
④不誠実な不倫相手への謝罪などを含めた交渉が可能
⑤仮に訴訟になっても手持ち証拠に照らした勝訴の見込みの説明と勝訴に向けた訴訟遂行が可能
2 ①多々生じる法律問題についてひとつひとつアドバイスが可能
上記のとおり、不倫問題に端を発し、人は数々の法律問題に直面します。当然、これらについて、ネットなどで情報をひとつひとつ自分で調べ、自分なりの判断を下すことは可能ですが、不倫の被害に遭い、心身共に疲弊している中でそれを行うことは非常な苦労やストレスを伴います。
なおかつ、心情的にも不安定な状況の中で複雑な法律問題に関し、すべて適切な判断を下せる方は非常に稀だと思います。
不倫によって生活が一変した中でそれでもこれからの生活を維持するためにはやはり今後を見据えて法律の範囲内で可能な限り自分に有利な結論を獲得するべきです。
当然、安易な妥協は禁物ですからこれからの自分の生活や子どもの将来のために弁護士にひとつひとつのアドバイスをもらうことをお勧めいたします。
なお、不倫問題に直面した当事者の方からよくお聞きするご相談としては以下のものがあり、それぞれ別のページに詳細を説明していますのでそちらをご参照ください。これらを見るだけでも不倫をきっかけに多数の法律問題が生じることが分かると思います。
「不倫慰謝料請求と離婚の順番について悩んでいる。」
https://kakehashi-law.com/modules/terrace/index.php?content_id=155
「不倫相手との示談で「謝罪」を求めたいが可能か。」
https://kakehashi-law.com/modules/terrace/index.php?content_id=158
「示談書で違約金条項を盛り込みたいがどのような方法や内容が可能か。」
https://kakehashi-law.com/modules/terrace/index.php?content_id=159
「不倫の慰謝料相場や相手方に請求できる弁護士費用などについて知りたい」
https://kakehashi-law.com/modules/terrace/index.php?content_id=184
「離婚の際の慰謝料の相場を教えてください。」
https://kakehashi-law.com/modules/terrace/index.php?content_id=45
「結婚中に住宅ローンを組みましたが、その時、夫婦で連帯保証人となりました。離婚後、連帯保証人から外してもらうことはできますか?」
https://kakehashi-law.com/modules/terrace/index.php?content_id=97
3 ②浮気をした夫や妻からの理不尽な要求(離婚の拒否や別居の拒否、婚姻費用の不払いや減額、その他離婚条件についての不合理な主張など)へのアドバイスや対応が可能
不倫をした夫または妻は自ら浮気をしておきながら、離婚や別居に応じないもしくは身勝手にも家族を捨てて別居をし、はたまた不倫相手との関係を維持し、場合によっては同棲をしている、十分な生活費(=婚姻費用)を渡さないなどといった法律問題が生じがちです。
それぞれについては、不倫をした自分の配偶者への離婚をどう進めてどう実現するか、不倫を続ける配偶者や不倫相手にはどう対応をすべきか、婚姻費用の適性額はいくらであり、その金額の支払いをどう実現するかについてそれぞれ法的な解決が可能です。当然、弁護士に委任をしていれば弁護士がこれらの解決のために動いてくれます。
4 ③不倫相手の所在調査が可能
夫や妻の浮気が発覚したものの、相手方の名前や住所まで発覚しないことがあります。夫や妻も不倫は認めつつ、相手方をかばおうとしてこれらを明かさないことがあります。
さらには、不倫を調査事務所に依頼し、結果的に不倫の事実までは発覚したが、相手方の名前や住所までは明らかにならないというケースもあります(たとえば、夫や妻が他人とラブホテルに出入りする写真は撮れたがそれがどこの誰かまでの追跡はできなかった場合など)。
そのような場合、弁護士であれば可能な調査の方法として、不倫相手の使用していた車両の名義の調査、携帯電話の名義の調査、住民票の取得などがあります。これらは弁護士でないとできない調査方法なので、まさに弁護士委任のメリットが大きいと言えます。
逆に言うと相手方の氏名住所が明らかにならないと責任追及ができないので、このようなケースにおいて相手方への責任追及を考えるのであれば弁護士に依頼する他ないのです。
5 ④不誠実な不倫相手への謝罪などを含めた交渉が可能
不倫の事実が発覚し、その証拠も入手し、かつ不倫相手の名前や住所も明らかになった上でいざ相手方に内容証明郵便を送付し、不倫の責任を追及したところ、不倫の事実を否定する、責任転嫁する、少額の慰謝料提示しかしてこないという対応に出ることがあります。
このような主張が通るかどうかは別のページに詳細を説明していますのでそちらをご参照ください。
「不倫をした側の5つの主張とこれらが通る可能性について」
https://kakehashi-law.com/modules/terrace/index.php?content_id=179
これらの不倫相手からの主張は、不倫の事実自体で傷つき苦しんでいる被害者をさらに腹立たせ、追い込むものです。
不倫相手にも(通るかどうかは別にして)言い分があることはそのとおりだとしても、これら言い分をすべて一人で真正面から受け止め、その後の交渉を続け解決に至ることは非常に精神的な負担が大きいことは明らかです。
ましてや相手方に弁護士が介入しているケースであれば、いかにもその言い分が法的に通りそうなものかを主張してくるため余計に負担は大きくなります。
そのため、不誠実な不倫相手に対してはきちんと弁護士を立てて自分の正当な権利を主張していくことが大切だといえます。
当然、示談交渉の際には、相手方との直接の話し合いなどを通じて謝罪の要求や、関係解消ないし連絡(メールやLINE)をしないことの確約、関係を再開した場合の違約金の取り決めなどを条項に明確に盛り込むことなどを交渉し、法的な拘束力のある合意書もしくは公正証書の作成が可能です。
結果、確実な示談の成立が可能となるのです。
なお、示談の際に、「不貞をした相手からきちんと支払ってもらえるか」「支払わない場合にどういうことができるのか」とのご質問を頂くことが多々あります。この点、弁護士を通じての示談の場合には、必要に応じ公正証書にすることがありますが、公正証書にしておけば、後の不払いの際には強制執行が可能となるので不払いのリスクは最小限に留めることが可能ですのでご安心ください。
6 ⑤仮に訴訟になっても手持ち証拠に照らした勝訴の見込みの説明と勝訴に向けた訴訟遂行が可能
示談交渉により解決せず、やむなく裁判に至る場合でも、手持ちの証拠に照らし、本当に不倫相手に責任をとってもらえるのか、とってもらえるとして具体的にいくらの慰謝料を獲得できるのか、弁護士費用はどうなるのか、探偵の調査費用もどうなるのかなどの見通しをご説明できます。
かつ、訴訟の場では、相場も踏まえつつ可能な限りで有利な慰謝料等の獲得に向けて訴訟展開を行います。場合によってはこちらに不利な事実に対して必要な防御も行うこととなります。
また、訴訟になると解決まで1年前後の期間を要し、その間、裁判所の手続きに赴く必要がありますし、必要な書面の作成(こちらの主張の整理や相手方の言い分に対する反論など)も生じます。
場合によっては、裁判所や相手方から和解の打診を受けることもあり、その際に応じるメリットやデメリットを分性、検討する必要もあります。また、どうやったら可能な限り高額な賠償を受けられるかの検討も必要です。
そうした中、これらの手続きもまた弁護士にて行うことが可能ですし、状況に応じた最適な対応が可能なのでやはり弁護士委任のメリットとして非常に大きいといえます。
7 まとめ
以上のように、浮気、不倫相手に対しては経験のある弁護士への委任のメリットが大きいと言えます。当然、弁護士を立てずに不倫相手が事実をすんなり認め、反省謝罪をし、十分な慰謝料を払ってくれればここまでする必要もありません。
しかし、最近では不倫をした側も弁護士を立てるケースが増えていることから不倫をされた側としても同様に弁護士委任の必要なケースが増えているものと言えます。
その際には弁護士に依頼する上記5つのメリットを踏まえて弁護士へのご相談やご依頼をご検討してみてください。
なお、弁護士費用(着手金や報酬)のご負担を懸念される方もあるかと思いますが、弁護士介入による負担や不安の軽減や、回収できる慰謝料額等の増額により実際には弁護士費用の負担が過度に大きくなることはなく、むしろメリットが大きいことが大半ですので併せてお気軽にご相談ください。