移動時間は無駄なのか?
テレワークやオンラインでの会議などが非常に進んだこの数年です。
以前と比べて、日常業務の中での「移動」が格段に減っています。
私の仕事の場合であれば
①裁判所への出頭が減った(電話会議、WEB会議で期日を開廷することが増えた)
②弁護士会へ出向くことが減った(やはりWEB会議であれこれ済んでしまう)
③弁護団事件などで他の事務所に集まることも減った(同上)
④出張も減った(同上)
これらのため、移動が格段に減ったのです。
移動がないのは楽は楽ですが、副作用もなくはないです。
①ずっと事務所にいることが増え、気分転換ができない
②移動の途中でサボれない
③頭を空っぽにする時間が減った
まぁ、①から③はおおむね同じ趣旨です。言いたいこととしては、「移動時間というのは案外、無意味ではなく、一日の生活リズムの中で実は結構大切だ」ということです。
というのも、私の場合には車移動なので、移動中は間違いなく一人きりになれるというメリットがあります。また、移動中のボーッとする時間で、頭の中をリセットし、気持ちや考えを切り替えたり落ち着かせたりすることができます。
特に大きいのは、帰宅時の移動です。一人で運転をしていると、その日の出来事が一気に脳内を駆け巡り、思い出されると同時に、自分がやろうとしていたが忘れていたことなどが思い起こされたりするのです。そのお陰で自分がやらなくてはならなかったタスクが確認できるのです。
おそらくこれは、日中はメール、LINE、電話、FAX、打ち合わせ、弁護士や職員とのやりとりのため脳内のメモリーがいっぱいになってしまい、やらなくてはならないタスクのうちいくつかがメモリーから溢れてしまうところ、帰りの車内で空っぽになった脳内に再び戻ってくるためだと思います。
なので、やはり帰宅時にある程度の時間をかけてボーっとする時間は結構大切だと思います。仮にこれがなければ、きっと帰宅した後、お風呂に入っている際や、就寝直前などにタスクが不意に思い出されたりしてしまい、本当の意味でゆっくりする時間が阻害されてしまうからです。
その意味で、移動時間というのは実は大切な時間だと常々感じています。