国や市町村、大企業に勝てるのか。
国や市町村、大企業を相手に裁判を起こすこととなると、多くの人が、「国(市町村や大企業)に勝てるわけがない。」と悲観的に考えるようです。
このように悲観的になるのはもっともなことで、国などを相手に裁判を起こすのはやはり大変は大変です。
ただ、国や市町村、大企業を相手にしたらまったく勝てないかというと実際はそんなことはありません。
いくら国でも間違ったことをしない訳でもなく、大企業も同じです。
そして、裁判における勝ち負けは、最終的には主張と立証にかかっています。一般市民が優秀な弁護士を味方につけて丁寧な主張と立証を積み上げれば国や市町村、大企業に勝つことも十分に可能なのです。
なので、国相手だから、という理由で裁判を諦める必要はまったくありません。
私がこれまで関わって来た訴訟等でも、障がい者自立支援法違憲訴訟では国(厚生労働省)に対する勝訴和解に終わりましたし、先日もご報告した社保庁分限免職事件ではこれもやはり国による処分は誤りであったとして勝つことができました。
大企業相手に労働事件を起こした時も十分にこちらの主張を認めてもらった上で和解した事案もたくさんあります。
そして、現在もいくつか、市町村を相手にした訴訟もあります。浅田さんの訴訟もその一つで、岡山市を被告としています。
私はこのような訴訟も、「負ける」と思って戦っていません。それはやはり裁判、訴訟で勝つか負けるかは「国の主張だから正しい」とか「市町村のやったことに間違いはない」とか「大企業が有利だから」ということではなく、原告となった人の受けてきた仕打ちがいかにひどく、それが法に照らしていかに不合理かを丁寧に主張立証するからです。
そして、あきらめずに丁寧に主張と立証を積み上げれば国などの大きな相手にも勝てるのが弁護士の仕事の醍醐味と感じています。また、市民の味方、弱い人の味方が弁護士としての自分の進むべき道とも感じています。
不合理なことがあってもあきらめずに戦いましょう。
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