厳しい弁護士
弁護士の仕事は、世の中で生じたあらゆるトラブルを、法律に則り解決に導くものです。
法律の適用が問題となり得るあらゆるトラブルはその仕事の対象となり得ます。
大切なことは、解決の手段が「法律に則って」行われることです。
そのため、あらゆる法律を駆使してトラブルの解決にあたることとなります。
また、あらゆる法律には、常に「法律解釈」が問題となり、その「法律解釈」を巡る議論ないし争いになることも多々あります。
そして「法律解釈」については、最高裁を含む裁判所による「先例」が示されていることもありますし、そのような「先例」がまだ示されていないこともままあります。
弁護士としては、当該事案の解決に必要な法律やその解釈を用いた解決を目指します。
さらに、このような法律の適用やその解釈に加え、「解決水準」ないし「解決相場」も検討します。
要するに請求できる金額(損害賠償など)について、当該事案の水準や相場を裁判所などの先例に照らし、検討するのです。
このように、弁護士の仕事は、法律や法律解釈、先例の水準や相場を踏まえた上で進みます。法律というものは厳格なルールですし、最高裁を含めた裁判所の法律解釈も非常に緻密に構成されています。すでに出来上がっている解決水準や相場も容易には崩せません。
弁護士はこれらの要素を熟知し、多くの経験や実例を踏まえて目の前の案件に取り組みます。その意味では、弁護士は常に「厳しい見通し」を示すかもしれません。
しかしそれは、事案を有利に解決するために、弁護士自身が当該案件に真正面から向き合っている証拠だといえます。
逆に言えば、楽観的意見ばかり述べる弁護士を、少なくとも私は信用しませんし、お勧めもしません。
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