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法律の庭

会社との紛争の結果、示談や和解をすることになったが「口外禁止条項」を求められているが応じてよいのか。

会社との労使紛争の結果、示談や和解に至る際、会社側から「口外禁止条項」を求められることがあります。

口外禁止条項の具体的な内容はケースバイケースにはなりますが、大まかには「本件示談(和解)の内容を正当な理由なく第三者に口外しない(秘密にする)こと」というものです。

労働者からすると、自分が会社で受けた被害を広く世間や友人、知人、家族、労働組合にしってもらいたいところですが、会社からすると、労使紛争があったことなどについて知られたくないものです。

また、労使紛争の結果、労働者の言い分が正当であると言える場合にはいよいよどうしてこのような口外禁止条項に応じなくてはならないのかという疑問も強く生じるところです。

そもそも、口外禁止条項は、仮に判決で決着がつく場合には裁判所がそのような結論を言い渡すものでもないので本来は不要な条項なのです。

そう考えると、会社側の都合でしかないこのような口外禁止条項については本来は労働者として拒否すれば足ります。

 

ただし、示談や和解による早期解決のために、一種の妥協としてこの条項を盛り込むことに応じることもあり得ます。

その場合でも、どのような場合にどのような内容について、誰に対して口外してはならないのかは慎重に検討し、会社側との交渉を進めることをお勧めします。

 

執筆者;弁護士 呉裕麻(おー ゆうま)
1979年 東京都生まれ
2002年 早稲田大学法学部卒業
2006年 司法試験合格
2008年 岡山弁護士会に登録
2013年 岡山中庄架け橋法律事務所開所
2015年 弁護士法人に組織変更
2022年 弁護士法人岡山香川架け橋法律事務所に商号変更
 

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