【ブログ - ワタシをミカタに】 離婚事件、不倫案件に積極的に取り組む理由
【トピックス】8月11日(水)から15日(日)はお盆休みです

ブログ-ワタシをミカタに

離婚事件、不倫案件に積極的に取り組む理由

2021-7-19 15:13
当事務所では、事務所開設依頼、多くの離婚案件、不倫案件の対応をさせていただいています。
 
どうしてこれら案件に積極的に取り組むかですが、夫婦や家族という社会の基礎的構成単位をしっかりとしたものとしてもらい、少しでも落ち着いた人生を多くの人に歩んでもらいたいからです。
 
 
夫婦の間、家族の間でトラブルを抱えることは想像以上にしんどいことです。四六時中、その問題で頭が一杯になり、その他のこと(家事、育児、仕事や友人関係、車の運転などその他もろもろ)に大きな悪影響を及ぼすことは間違いありません。
 
なので、これらの問題に弁護士が介入し、少しでも楽に、少しでも早く、少しでも最善の結果を目指すことが重要だと思うのです。
 
 
当然、一人一人の個人が悩みを抱える生きていけることがより良い社会づくりにもなるとも思っています。
 
 
離婚なんて相談するのは、、、
とか
不倫の案件で弁護士なんて、、、
 
と考えず、あなたの人生を今よりも良いものにして欲しく、当事務所では取り組んでいます。
  • トラックバック (0)

子どもの立場から考える弁護士

2021-6-30 14:00

当事務所では、離婚の問題を多く取り扱いますが、その際、「子どもの立場から考える」ことを重視しています。

子どもにとって離婚は、不意な出来事であり、自分の意思に関係なく大好きな父母のいずれかとの別居を余儀なくされます。

また、離婚に伴い生活環境は大きく変化し、家計にも影響が生じます。そのため以前と同じ生活や同程度の生活水準は維持できません。

離れて暮らすことになった親との面会も限られてきます。

 

これらは離婚に伴い必ず生じてしまう問題ですが、当然のことですが子どもには何らの責任もありません。

そのため、離婚に伴い生じる不利益を少しでも減らせるように考えつつ対応をするよう努めています。事案にもよるので必ずしもすべての希望が叶う訳ではありませんが、スタートの段階で「子どもの立場で考える」という姿勢があるかないかは重要なことだと考えています。

 

最近では面会についても養育費についても、お子さんのことを最重視しての結論を出す父母が多いとは言い切れません。そんな時に少しでも力になれればと思います。

 

  • トラックバック (0)

書き込みした加害者に開示の費用を請求できるか?

2021-6-4 19:26

インターネットに書き込みをされた際の開示費用は加害者に請求できるでしょうか。

被害者としては書き込みされた被害を追うだけでなく、開示のための費用まで自己負担となるのではたまったものではありません。当然、加害者に負担を求めたいところです。

 

この点、現在の裁判例では、要した開示費用について加害者にその支払いを命じるのが通例です。やはり発信者情報開示請求という専門的かつ迅速性を要する手続きには弁護士への依頼が必須なので加害者にこれを認めないことはあまりに不公平だからです。

とはいえ、要した費用のうち「いくら」を認めるかはまた別問題です。

 

そして、認められる金額についてはこれまで多くの裁判例では「一部」に留まっていました。たとえば開示のための費用が70万円だったとしてもそのうちの半分とか2割とかに留まることが多いようです。

 

しかし、昨今のインターネット誹謗中傷被害の甚大さと開示のための手続きの難しさに照らし、徐々にではありますが、調査費用に対する認容額が高額化しつつあるように思われます。

つい先日も要した費用の全額を認める高裁判決が言い渡され、今後は(誹謗中傷の内容や程度にもよるとは思いますが)、調査費用の相当額を認める事例が増えていくものと思われます。

 

ちなみに、木村花さんに対する誹謗中傷に対する損害賠償を求める訴訟では、被告が欠席しての判決の結果、調査費用の全額が認容されています。これは被告が欠席したがために、調査費用の全額を被告が認めたものと法的に擬制された結果ですので、ある意味では当然の結論でした。

 

なので、上記の高裁判決は実務的に非常に重要な意味を持つと言えます。

 

 

 

  • トラックバック (0)

弁護士に依頼後、どれくらい打ち合わせが必要か

2021-5-27 13:29

弁護士に依頼をした場合、案件が解決するまでの間、いったいどれくらいの(頻度、回数、時間)打ち合わせが必要でしょうか?大雑把にはなりますが、説明してみたいと思います。

 

まず、弁護士に依頼した場合、事案の処理のために打ち合わせが必要なことはご理解頂けると思います。その打ち合わせについては案件の進捗状況に応じてその都度、必要になってくることが通常です。

大雑把には、➀相手方からの主張や書面が届いた時、②こちらの主張や書面を整理する必要はあるときに打ち合わせが必要と言えます。逆に言うと、これらがない状況(たとえば相手方からの回答待ちの場合など)では打ち合わせは必要ありません。

 

【打ち合わせの頻度】

頻度でいうと、たとえば裁判手続きであれば1,2カ月に1度程度の頻度でこちらからもしくは相手方から書面を提出するので、その間に書面を検討したりまとめたりするための打ち合わせが必要になります。

簡単な書面の検討や準備であればその回数は1度で済むこともありますが、複雑な書面だったり大量な書面であれば複数回の打ち合わせになります。なので、1,2カ月に1回程度、多いと何度かお越し頂くことがあります。

 

【打ち合わせの時間】

打ち合わせの時間については案件にもよりますが、うちの事務所であれば数十分程度~1時間程度でのことが多く、多少長い時で2時間前後といったところでしょうか。

あまり長時間の打ち合わせは依頼者の方にも負担ですから避けるようにしています。

 

 

以上が割とありがちな打ち合わせの持ち方です。

 

 

【来所打ち合わせが少なくて済むケース】

ただし、案件(債務整理やサクラサイト、占いサイトの被害案件、交通事故示談交渉など)によってはさほど事務所での打ち合わせを入れずに解決することも多々あります。

 

これらの案件の場合には、最初の依頼の際にしっかりと見通しを立て、ご意向を確認の上、その後の交渉の際の内容もメール、LINE,WEB上での進捗状況確認システム(当事務所固有のシステムです)にてご報告し、方向性を検討することが可能です。

 

そのため、「最初の1回だけ事務所に来てもらって後は来所することなく解決に至る」ケースがそれなりの件数あります。

 

【非来所型で進めるためのツール】

その他、事案にもよりますが、今どきはZOOMでの打ち合わせでも十分にお互いの意思疎通が可能ですし、上記のとおり当事務所ではLINEのみならずWEB上での進捗状況確認システムを導入しており、相手方から届いた書面やこちらが提出した書面はすべてオンラインで閲覧が可能です。

 

そのため、わざわざ事務所に来なくても十分にやりとりをすることが可能です。弁護士に依頼したいが打ち合わせの時間が確保し難い方(仕事が忙しく日程確保が難しいとか遠保であるという方)からも大変好評です。

 

なので、大切なことは方法や時間を問わず、十分に中身を検討できる環境にあると言えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

  • トラックバック (0)

調停制度のメリットとデメリット

2021-5-25 14:50

先日は示談交渉のメリットとデメリットについて書きました。

そうなると今度は調停や訴訟制度のメリットとデメリットも知りたいとなるでしょうから今日はまず調停制度のメリットとデメリットについて説明します。

 

まずメリットですが、調停制度の最大の特徴は、裁判所の調停委員が間に入り、非公開の場で当事者の主張を互いに聴取し、その橋渡しをしてくれるという点にあります。

直接相手方とやりとりをしなくて済む事、裁判所の調停員として中立公平な立場で冷静かつ親身に関与してくれることから離婚や遺産など家族親族関係の問題解決にふさわしいと言えます。

また、調停の場合、当事者間の言い分や要望が相互にかけ離れていたとしても、裁判所、調停委員が間に入り、公平妥当な結論を示した上で解決に向けての話を進めることが出来る点も大きなメリットです。

離婚にしろ遺産分割にしろ、感情的な対立などから、お互いの歩みよりが難しかったり、お互いの法律知識や理解の差から歩みよりが難しかったりすることがありますが、調停であれば間に裁判所が入ることでこれらの問題を解消することができるのです。

 

他にも、訴訟による解決になじみにくい事案(証拠が十分にないとか人間関係などを考慮して裁判にはしたくない事案など)においても調停制度による解決のメリットがあります。

 

他方でデメリットとしては、解決までにそれなりの時間や期間がかかることです。上記のとおり調停制度は当事者の言い分などを丁寧に聴取してくれるのでそのための時間が必要です。

また、離婚や遺産の問題は協議すべき事柄も多く、かつ人間関係が泥沼化していることも少なくないのでそのためにも多くの時間を要します。離婚の案件では半年~1年ないしそれ以上かかることもざらです。

さらに、調停委員の方にも様々なタイプがいるため、相性が合わないとか、進め方や話し方が気に入らないといったことも不満として時にお聞きするところです。

 

 

以上がおおまかな調停制度のメリットとデメリットです。弁護士はこのような調停制度の特徴を踏まえて、依頼者の方にとって最大限有利な条件を勝ち取れるように調停手続きに臨むようになります。

 

  • トラックバック (0)

木村花さんの件での賠償命令について

2021-5-20 9:32

2021年5月19日付けで東京地裁は木村花さんに対する誹謗中傷を行った被告に対し、約129万円の判決を言い渡したと報じられています。これが木村さんの件での初の損害賠償を認める民事での判決とのことです。

ネット上での誹謗中傷に対しては、権利救済のために非常に困難なハードルが多いことで法改正やネット教育の充実などが議論されてきました。

 

今回も、昨年5月23日に木村さんが亡くなった後、

➀6月にツイッター社に対するIPアドレスの開示を求める仮処分を申し立て、

②その決定を踏まえて今度はプロバイダーに対する発信者情報の開示を求め、

③プロバイダーから11月に開示を受けたものの、契約者と発信者が別人だったとのことからその後の調査を続け、

④やっと特定できた発信者に対して今年1月に本件訴訟を提起でき、

⑤昨日判決に至った

とのことです。

 

ほぼ1年を要して民事上の判決まで至った訳ですが、報道によればどうやら当該発信者は上記裁判に欠席したままだったとのことなので、判決が仮に確定したとしても、賠償額を任意で受けられるか定かでありません。なので、今後は判決が確定すれば、被告に対する差し押さえを検討しないとなりません。

 

本当の意味での解決はまだもう少し先になるのでしょう。

 

加えて、判決での認容額のうち慰謝料部分は50万円であり、これがこの度の賠償額として十分なのかも議論が必要です。現在の裁判例の慰謝料相場はおよそ低額に過ぎるとの声も多分にあり、本当の意味でネット上の被害が無くなるためにはネット教育、法改正、裁判所における慰謝料相場の改変など多面的な改善が必要だと思います。

 

 

 

  • トラックバック (0)

示談交渉による解決のメリットとデメリット

2021-5-19 14:46

弁護士として事件の依頼を受ける際、訴訟や調停などといったいわゆる「法的手続き」ではない「示談交渉」による受任形態があります。

示談交渉という言葉自体は、今や多くの人が知っている言葉でもあり、相談者の方も「示談でお願いします」と、受任形態を希望されることがあります。

 

示談交渉は訴訟と異なり、穏便に解決する、スピーディーに解決するといったイメージがあるようです。他方で訴訟については、大事、大変、長くかかるといったイメージが強いようです。

このようなイメージの違いもあり、示談での解決を希望する方が多いのだと思います。

 

たしかに示談交渉についての上記イメージはいくらかはその通りですが、他方で示談交渉においては訴訟の場合と異なる大きなデメリットがあります。

それは、示談交渉は当事者間でのやりとりないし交渉の結果、条件がまとまれば交渉が成立するが、まとまらなければ何らの結論も得られないという点です。そのため、示談交渉の場合、たとえいくら相手方の言い分や条件が不当であり、そのことを一生懸命こちらが指摘しても、相手方が折れてこない限りはまとまらないのです。

 

他方で訴訟の場合には間に裁判所が入ることから、当事者間の主張立証を踏まえ、最終的には裁判所が言い分に対する結論を出してくれます。相手方による主張が不当なものであればハッキリとこれを判断してくれます。

 

そのため、示談交渉での解決を念頭に置く場合、相手方がこちらの要求をあれこれ飲んでくれればラッキーですが、そうでない場合にはこちらもそれなりの譲歩もしくは相当の妥協をしない限りまとまりません。

なので、弁護士としてはいくら示談交渉が穏便でスピーディーだとしても、相手方との折り合いがつきそうにないケースでは示談交渉での解決をお勧めしません。

それでも示談交渉をお受けすると、あれこれ交渉を試みたものの結局は折り合いがつかず、やむなく訴訟に移行することとなります。これでは結果的に時間も費用も余計にかかるばかりです。

 

なので、示談交渉にはメリットもありますが、そのデメリットも小さくないことをしっかりと認識した上で解決のための方法選択をして欲しいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

  • トラックバック (0)

不貞慰謝料に対する加害者側の責任の軽重について

2021-5-13 14:52

(慰謝料の請求方法について)

不貞慰謝料は、不貞行為を行った当事者2名に対して請求が可能です。

 

被害者をA、その配偶者たる加害者をB、不貞相手をCとした場合、BとCとの責任は共同不法行為による不真正連帯債務と扱われます。このことの意味は、Aとしては被った精神的苦痛についてBだけに全額を請求しても良いし、BとCに連帯して全額を請求しても良いし、Cだけに全額を請求しても良いということです。

 

その結果、次のような請求方法が考えられます。

 

【ケース➀】

AがBとCに同時に請求する(たとえばAがB,Cに合わせて200万円を請求する。)。

→このような請求方法になるのは、離婚した場合や離婚が目前に迫っている場合が多いです。

 

【ケース②】

AがCにだけ請求する(たとえばAがCに200万円を請求するがBには請求しない。)。

→ケース➀と異なり、離婚をしない場合にはこのような請求になることが多いです。

 

【ケース③】

AがBにだけ請求する(たとえばAがBに200万円を請求するがCには請求しない。)。

→理屈上はあり得なくないですが、あまり多くない類型です。

 

 

(BとCの責任の軽重について)

以上のように複数の請求方法がありますが、BとCとが連帯責任として扱われる関係で、果たしてその責任の軽重について違いがないのかが問題となることがあります。

 

具体的には、上記ケース➀の場合に、BとCとで認容される金額に違いはあるのか、ケース②の場合に、Cに請求できる金額はケース③でBに請求する場合と比較して減額されるのか、という形で問題となります。

 

また、ケース➀で、CがAに支払った慰謝料について、Bにも負担を求めた場合に、支払った慰謝料の何割を求めることができるのかという場合(ケース④といいます)にも問題となります。

 

【考え方➀】

上記の問題について、BとCとは共同不法行為による不真正連帯債務を負う立場にあるから、AがBないしCに請求できる金額に違いはないとする立場です。

 

この考え方に従うと、上記ケース➀ないし③のいずれの場合でもBとCはAに同じ金額を支払えとの結果となります(たとえばケース②の場合、CはAに200万円を支払えとなる。)。

 

ただし、ケース④において、BとCとがお互いの責任割合を踏まえた求償の場面では、BとCのいずれの責任が大きいかを検討、判断し、負担割合を決めることとなります(その結果、BとCの責任割合が6:4となればBは120万円、Cは80万円を負担することとなり、差額を回収できる。)。

 

【考え方②】

不貞行為の当事者のうち主たる責任はBにあることから、特段の事情の無い限り、Bの責任を大きいものとみる立場です。

 

この考え方に従うと、上記ケース➀、②ではCが支払うべき金額はBが支払うべきそれよりも減額されることとなりえます(たとえばケース③では、BはAに200万円を支払えとなるような事例でもケース②においては、CはAに180万円を支払えとなるに留まる。)。

 

そのため、とりわけケース②の場合には、Aにとっては、考え方➀の場合よりも損をすることとなります。

 

 

現在、BとCの責任の軽重に関する最高裁の判例はなく、かつ地裁では判断が分かれる傾向にあります。他方で東京高裁では考え方②を採用したものがありますが、必ずしもこれが一番有力な考え方とも言い切れない状況だと言えます。

 

したがって、不貞慰謝料の請求に際しては、これらの問題点を考慮の上で解決に向けて進める必要があります。

 

 

 

  • トラックバック (0)

「財布は別」な夫婦の財産分与について考える

2021-4-14 12:59

今日、テレビを観ていたら、夫婦それぞれの収入と支出の在り方について、いろいろなやり方が紹介されていました。

今どきは、お互いの収入や貯蓄は知らない、家計の支出については共通の口座にお互いが決めた額を入金し、それでまかなう、というやり方が割と多いとの事でした。

共働きが増えた現在、このやり方は必要以上に相手方に干渉をしないという意味でとても合理的です。また、以前はとても多かった、夫の収入に頼って生活をする家庭において、妻に経済力がないがために夫に意見をできない、離婚をしたくても切り出せないという問題も生じにくいというメリットもあります。

 

ところで、このような完全に財布は別な夫婦において、離婚問題が生じると、その財産分与はどうなるのかが気になります。

というのも、法律的には、婚姻期間中に夫婦で形成した財産は基本的にすべて夫婦共有財産とされ、お互いで半分ずつを取得することになるのが大原則だからです。

ただし、お互いで何を財産分与の対象に含めるかとか、財産分与の割合を半々ではなく4:6にするとかという合意は可能です。

 

そのため、財布は別世帯においては、離婚問題が生じた際に

➀離婚に際しても財布は別を貫き、お互いの貯蓄はお互いが取得し、相互に口出しをしないという合意をして解決する

②上記大原則に遡って、これまで維持してきた財布は別システムを放棄し、すべての財産を開示した上で財産分与の話を進める

の二択になると思います。

 

婚姻期間中は財布は別でもお互い納得していたところですが、いざ離婚になると相手に対する不満や不信感ゆえ、

「実は自分よりも相手の方が収入があって、貯蓄もしっかりしているのではないか?そうすると離婚になる以上は財布は別を維持しなくても良いのではないか。どうせならとれるお金はとってやりたい!よく考えたらそもそも財布は別を言い出したのは相手から出し、何か隠したいお金があったのではないか?」

との考えが生じてもおかしくありません。

 

さぁ、こうなると本当に大変です。

婚姻期間中に維持していた財布は別システムを放棄し、いざこれまでの収入や貯蓄を洗い出そうとしても、これを求められた相手方が素直にすべてをさらけ出すとも考え難いですし、仮に財産を開示しても、それまでの使途や隠し財産の有無などを巡り、紛争は激化する一方でしょう。

 

一番最悪なパターンは、財布は別システムを導入し、一方は一生懸命貯蓄をした(たとえば3,000万円)が、他方はほとんどしていなかった(たとえば100万円)場合です。

この場合に、上記大原則に照らして財産分与をすると、3,000万円+100万円=3,100万円となり、これを折半すると1,550万円ずつです。当然、3,000万円を貯蓄した側はたまったものではありません(念のためですが、審判例では、夫婦の一方が多額の貯蓄に努め、他方が散在しまくったケースで財産分与の割合を調整することで結論の妥当性を維持するケースもなくはないです。)。

 

それゆえ、財布は別システムは、婚姻期間中にうまくお互いを尊重しつつ生活をしていく際には有益ですが、離婚問題となり、上記➀の方法での折り合いがつかなかった場合には本当に血みどろの争いになりそうです。

 

なので、現在、財布は別システムを採用し、離婚を検討中の方は、財産分与の在り方についても事前に十分に検討されることをお勧めします。

 

 

 

  • トラックバック (0)

男女間の金銭トラブルと法的解決について

2021-4-13 11:42

交際中や婚姻中の男女が、関係を解消するに伴い金銭のトラブルになることがままあります。

 

具体的には、交際中や婚姻中のお金のやりとりについて、「貸したお金」なのか「あげたお金」なのかを巡り、双方の意見が対立することで紛争が顕在化することが多いです。

 

時には、お互いで借用書を作成していることがあり、その場合には借用書の内容にしたがって貸金を弁済してもらうこととなります。

 

しかし、ほとんどのケースではこのような借用書は存在せず、貸したのかあげたのかはお互いの認識違いや、言った言わないの問題になってしまいがちです。

 

このようなケースでよく尋ねられるのは、「同棲中の生活費はほとんどすべて私が支払ってきた。半額、返してもらえないのか。」というものです。

 

この点、たとえば定職につかない男性を女性が養っていたような場合でも、生活費について貸したことの明確な約束や書面がない限り、女性が負担してきた生活費は男性に対する援助や支援であり、法的には贈与とみるほかありません。

 

これは婚姻のケースでも同じです。たとえば、女性が専業主婦で男性の稼ぎだけで生活をしていたようなケースでも、婚姻期間中の生活費の半分を女性に求めることはできません。

 

このように、男女間でのお金のやりとりは、多くのケースでは「あげたお金」と見られるのが実情です。これを覆そうと思うのであれば、できれば借用書の作成をし、これが無理でも貸したお金についてメモやLINEに残しておくことが重要です。

 

とはいえ、多額の金銭を長年支出してきた側の立場に立つと、これをすべて贈与とされてしまうことに納得のいかないことも多く、それゆえ、後になってトラブルに発展してしまうのだといえます。その際、支出を受けてきた側としても、そのこと自体は事実であるがゆえに、なかなか強い姿勢で「もらった金だから返す理由はない。」と言い切ることもし辛く、事の解決を難しくしてしまう側面があります。

 

そのため、大切なことはお互いで、お金を貸す趣旨なのか、もらう趣旨なのかを当初から明確にしておくことだといえます。

 

なお、お互いの認識の相違から生じた紛争を解決するために、一方が他方に「解決金」を渡すことはその手段として十分にあり得ることです。その場合、示談書の取り交わしをし、以後の金銭の請求を一切しないことを明確にすることが大切です。

 

 

  • トラックバック (0)
TOPに戻る
お問い合わせご相談・来所予約