【インターネットにおける誹謗中傷対策事例】
「詐欺師」「ペテン師」「騙されて〇〇」との投稿が名誉棄損に該当するか。
相談者:50代
男性
爆サイに、「詐欺師」「ペテン師」「騙されて〇〇」という内容の各投稿がなされた事案
爆サイに対してIPアドレスの開示を求めた後、プロバイダーに対して発信者情報開示請求訴訟を提起しました。
一審判決では上記各投稿について、具体的事実の摘示がされていないとし、原告の請求はいずれも棄却されました。
納得できず、控訴した結果、これら投稿はその内容に照らして名宛人に対して具体的事実の摘示を伴う名誉棄損との逆転判決を受けることができました。
投稿先掲示板 | 爆サイ.com |
---|---|
プロバイダー | KDDI |
投稿内容 | 詐欺師、ペテン師、騙されて〇〇 |
侵害された権利 | 名誉権 |
結果 | 開示 |
ネット上の掲示板への投稿では、ごく短い言葉や単語にて投稿がされ、その結果、当該投稿が具体的にどのような事実適示を伴うといえるかいえないかが争いになることがあります。
例えば、本件で問題となったような「詐欺師」との投稿自体からは、具体的にどのような詐欺をしたのかどうかとか、詐欺師との投稿から投稿の名宛人に対するどのような事実適示があったといえるのかどうかが問題となり得るのです。
そもそもこうしたことが問題となるのは、発信者情報開示の前提として必要となる名誉棄損が、事実を摘示した上でのものでないとならないためです。
本件では、一審判決では具体的にどのような事実を摘示したか定かでないとして棄却されましたが、控訴審では名誉棄損が肯定されました。
それは「詐欺師」などという投稿があれば、通常一般人は「騙して違法なことをする人」との読み方をする以上、具体的な事実の摘示があったと評価できるためです。
例えば、本件で問題となったような「詐欺師」との投稿自体からは、具体的にどのような詐欺をしたのかどうかとか、詐欺師との投稿から投稿の名宛人に対するどのような事実適示があったといえるのかどうかが問題となり得るのです。
そもそもこうしたことが問題となるのは、発信者情報開示の前提として必要となる名誉棄損が、事実を摘示した上でのものでないとならないためです。
本件では、一審判決では具体的にどのような事実を摘示したか定かでないとして棄却されましたが、控訴審では名誉棄損が肯定されました。
それは「詐欺師」などという投稿があれば、通常一般人は「騙して違法なことをする人」との読み方をする以上、具体的な事実の摘示があったと評価できるためです。
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